四角豆、不気味な野菜にトライしてみた結果
34歳、夢なし、趣味なし、希望なし。
まずは前置きを。
僕はかなりの偏食だと思う。
食事に行ってもメニューを見ると苦手な食べ物が必ずある。
食わず嫌いではない。
34年生きているので大体の食べ物はチャレンジしている。
厳密に言うと「食べられない」と言うよりも「好んで食べない」と言ったところだろうか。
トマトや椎茸、数の子、漬物全般、その他色々。
挙げだすとキリがない。
かと言ってピーマンやグリーンピースといった子供が嫌いな食べ物は以外に好きだったりするから我ながら理解に苦しむ。
先ほど挙げたようにたくあんやキュウリの漬物などはNGだが、カレーの福神漬けは好きだったり、トマトはダメだがトマトソースは好きだったりする。
自分の事ながらめんどくさいヤツ。
あまり気心の知れない人と食事に行った時もあまり良くないだろう。
それでも食べない事に変わりはないのだが。
10年ぐらい前だろうか。
「絶対これは美味い」
と言われたトマトやキュウリの一本漬けにトライしたことがあるがあえなく撃沈。
口に入れて、トイレに移動、店外に移動。
間も無く吐いてしまった。
そんな偏食な僕が、最近友人からある野菜のプレゼントを提案してもらった。
この友人Sは時期になると野菜を分けてくれる。
なんともありがたい話だ。
その野菜がコチラ。
怖。
名前もわからないこの見るも恐ろしいビジュアルの野菜。
この攻撃的で若干グロテスクな物はなんだ。
S氏に聞いたところ「四角豆」という野菜と言うことが判明。
今まで見たことも聞いたこともない。
しかしながら、食べたこともないのに食べるのを拒否するのはどうかと思う。
やってもないのに批評するのはどうかと思う僕は、少し恐ろしいがこの野菜を食べる事にした。
調理法も様々らしいが、今回は下記方法で食す事にした。
鍋にぶち込み3分間茹でる。
洗って冷ます
切る
鰹節をかける
最後に醤油をかけて出来上がり!
ご覧の通り、簡単に調理できる
「四角豆の醤油漬け」
の完成!
さあ作ったはいいが。
これを食べる。
口の中に入れるとこまできてしまった。
やはり怖いもんは怖い。
この見た目。
なぜこの野菜が一般化されていないのか。
やはりクセがあるのか。
様々な考えが頭の中を飛び交う。
ビビりの僕は、ダメだった時のサポーターとして白飯とお吸い物を近くにスタンバイさせる。
さあイートイン!
え・・・。
これは・・・。
美味い!
この程良くガリガリとした食感、変な香りもなく、鰹節と醤油が抜群にマッチする。
他のオカズの合間の箸休めにはピッタリで、怖いのは見た目だけだった。
確かに見た目の通り、やや攻撃的な食感だが、味は全く攻撃的ではない。
むしろ目立った味がしないといったとこだろうか。
最初に写真を見て、実物を見て、調理後やはり見て、あれだけビビっていたのはなんだったんだろうか。
しかもこの手軽な調理法で美味しくいただけるのならば尚更ありがたい。
是非リピートさせていただきたい。
そう思わせられる野菜となった。
人間もそうだが、なんでも見た目で判断してはいけないという事を、この「四角豆」で再確認させていただいた気がする。
人生詰みかけの僕が挑戦できる事といえば、こういった本当に本当に小さくてしょうもない事しかない。
それでもなんでもトライしていこうとも思わせてくれた「四角豆」だった。
野菜1つでこんなに心が動かされるとは思ってもいなかった。
食べたことがない方は是非一度ご賞味いただきたい。
と、お決まりのフレーズを書かせていただく。