norinori53’s diary

日々感じる53(ゴミ)な事

世界野球プレミア12で優勝した強さの背景

34歳、夢なし、趣味なし、希望なし。

 

 

 

 

 

 

2019年、日本はここ数年で力をつけてきた日本ラグビー代表に大いに盛り上がったと思う。

 

やはり番狂わせというものは面白いものだ。

 

弱かった日本ラグビー代表が格上相手をバッタバッタと倒していく。

 

まあ気持ち良かっただろう。

 

そう言う僕は1試合も観ていないが。

 

なぜだかあまりピンとこなかった。

 

 

 

 

 

 

スポーツ全般、特に野球とサッカーが好きな僕にとっては今回開催されたプレミア12は最高の大会で、観れる限りはテレビの前に座って観戦した。

 

接戦接戦で苦戦しながらも11月17日の日曜日に日韓戦が行われ、日本は勝利、優勝を果たした。

 

ソフトバンクの柳田や千賀を筆頭に、一流選手が様々な理由で辞退したことは皆さんもご存知だろうか。

 

職場の先輩なんて

 

「2軍が集まってやる大会だろ(もちろん冗談)」

 

とか言っていた。

 

確かにアメリカはメジャーの選手は1人も出場していなかったし、日本もメジャーリーガーは出場していなかった。

 

逆に言うとメジャーリーガーが出場していなかったのは、どの国も共通して言える事。

 

そんな中での優勝だし、どんな理由であれ優勝した事は本当におめでたいし、なぜだか僕はすごい嬉しい。

 

日曜日に山崎投手の最後のツーシームが決まった時、1人でウチで吠えてしまったぐらい嬉しかった。

 

サッカーはW杯を目標として世界中が盛り上がるように、野球もそうなってほしいと思う。

 

しかしながら世界的に見ると野球人口はサッカー人口よりもはるかに少ない事、世界大会が開催され始めたのが割と最近という事からまだまだ先の話になりそうな感じがする。

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では、なぜ日本は優勝を収められたのか。

 

ザックリいうと「一丸」。

 

これに限るのではないかと思う。

 

WBC第1回大会の監督は、言わずと知れた世界のホームラン王、王貞治さんだった。

 

野球経験者なら誰も頭が上がらないだろう。

 

今大会の監督は稲葉さんだった。

 

僕のようなカス人間がかなりおこがましいが、タイプが全然違うと思う。

 

王さんも穏やかそうな方だが、選手との距離感が全く違うと思う。

 

それが決定的に違うと感じたのがスタメン発表をするシーンだった。

 

「1番ファースト哲人!2番ショート勇人!・・・・9番セカンドキク!」

 

選手の事をニックネームで呼ぶ。

 

しかも公式オーダー発表の時に。

 

稲葉監督の人柄、選手との距離の縮め方、コミュニケーションの取り方がここに出ていたのではないかと思う。

 

他にもある。

 

選ばれた選手達はもちろん国内どのチームでもレギュラーの精鋭。

 

基本は自分が守る固定のポジションがあり、セカンドでレギュラーの選手がファーストを守る事なんて少ない。

 

例えば稲葉さんは山田選手や浅村選手に(2人共本職はセカンド)ファーストを守ってもらう事に感謝を感じるコメントを多々している。

 

監督が

 

「俺のいう事を聞け」

 

ではなく、

 

「一緒に頑張ろう」

 

のスタイルだった。

 

時代の違いもあると思うが、監督と選手が同じ目線でグラウンドにいたという事はとても大きいのではないかと思う。

 

更には調子の悪い選手にも一言お詫びしていたというではないか。

 

監督だけではない。

 

最年長の松田選手。

 

基本的には背番号は普段各チームで付けている番号を背負う。

 

松田選手は現在の「5」も過去付けていた「3」も後輩選手に譲ったというのだ。

 

 

僕と同じぐらいの年齢なのに、この懐の広さは尊敬に値する。

 

更には試合に出ていなくてベンチの最前線でチームを盛り立てる。

 

ひと昔の先輩であれば、後輩に

 

「若いんだからお前盛り上げろよ」

 

と言ったような言動や態度を出すところだが、自ら率先して応援、チームを鼓舞。

 

カッコ良すぎる。

 

他選手のプレーで言うと近藤選手。

 

日本球界屈指のバットコントロールを持っている選手にも関わらず、四球を選び、チームプレーに徹する。

 

打ちたい気持ちは大いにあったと思う。

 

それでも繋ぐ野球、勝つための働き方は渋く、隠れたファインプレーだったように思う。

 

今大会MVPを獲得した鈴木誠也選手。

 

チームがピンチ、負けている時のバッティングは本当に凄かった。

 

25歳の若さで素晴らしい成績が数字にも表れている。

 

お前と比べるなよってとこだとは思うが、9年も多く生きているのに自分の小ささが露呈された。

 

日本はやたら年長者を敬うお国柄だが、生きた年数なんて大した参考にならないといつもの事ながら思わされた。 

 

言い出すとキリがないが、数ある素晴らしいプレーの中で1番インパクトがあったのがオーストラリア戦での周東×源田。

 

周東選手の勇気を持った二盗、三盗。

 

そこからのお互いを信じたノーサインからの奇襲、源田選手のセーフティーバント

 

野球好きにはたまらないワンシーンだったと思う。

 

 

 

 

 

 

 

この年長者の出来すぎた人柄、全員で点をとる、全員で守るといったという動きがチームを一丸として盛り上げ、優勝へと導いたのではないかと思う。

 

もちろん組織で動くという事は上下関係がないとなかなか難しい部分もあると思う。

 

特にこの国、日本は昔からそのスタイルが根付いている。

 

ボクシングやアイススケートでのいわゆる「上からの圧力」が取沙汰されている昨今。

 

そんなニュースが飛び交う中、今回のプレミア12の日本チーム像はこの日本国内の光と言っても過言ではないかと思う。